ご依頼主様からのご相談内容は、
「想い出ある家なのでこのまま住み続けたいのですが、
平屋の部分が地盤沈下で傾き地震が心配です。
また年齢とともに増えてきた生活上の不便さが段々と気になり始めてきました
何かよい解決方法はないでしょうか」
というものでございました。
早速「時をつなぐ、リノベーション。」のスタートです
まずはご依頼主様の想いをヒアリング。
そのひとつに、旧家の建築では
家の建具や柱、梁にとてもこだわって祖父がお建てになられたとのこと。
お気に入りの建具や柱、梁をなるべく活かしていきたい・・・。
さて当社2名建築士が総力を挙げて、
既存の建具一つひとつを大切に活かす設計からスタートします。
それだけでも相当神経をすり減らしたそうですが(建築士:談)
解体時にはさらに最大限の気遣いで進行しました。
残す部材にはマーキングをしておきます。
残された骨組み画像と、床に置かれた部材の画像はさし鴨居を丁寧に外したところです。
さて、苦労話をしはじめますと尽きませんので話題を変えまして、
いよいよ水専チラシ広告新年号に掲載しました、秘密の矢印群について。
矢印それぞれは、旧家から引き継いだ柱や梁、建具になります。
天井には2階の床を支える梁をそのまま生かし、
その他各柱、右の入口扉など面影をのこした建築となっています。
前出の「差し鴨居」はこの写真の、➡青色矢印の部分にあしらわれております。
ちょっと見にくいですが、➡赤色矢印の手前側、色濃い木材は、
旧家から引き継がれた大黒柱なのです。
そして左奥に見えますのがF-CONです。
70年前の建物に、なんとF-CONを設置。
設置する前提として、
気密性能、断熱性能がしっかり対策されていることが重要ポイントですが、
70年前に、現在一般的に使われるような断熱素材の製品はもちろん存在していません。
そこでF-CON性能を最大限引き出すために
断熱と遮熱、両方から熱にアプローチ。
上の画像は遮熱材を張り巡らせている様子です。
これにより、外からの熱(冷気)をシャットアウトし
中からは断熱材で暖気(冷気)を逃がさないよう
築70年のお家でも年中「とこはるの家」空調を実現しています。
話を元に戻しましょう。
水専チラシ広告新年号に掲載しましたもう1枚です。
こちらは➡左から、欄間、引き違い戸、障子戸です。
こちらもそれぞれ旧家から引き継いだ建具です。
この「時をつなぐ、建替、リノベーション。」
ご興味ある方はぜひお問合せください。
ところで、このリノベーションの目的のひとつに
「温度差バリアフリーの導入」
があります
近年、もうあたりまえになっています
「段差バリアフリー」に次いで、
今は温度差バリアフリーの対策がとても重要視されており
また注目度の高いキーワードでもありますのでご存じの方も多いことと思います。
この温度差バリアフリー、
実は前出の「F-CON」が解消してくれています (F-CONについてはこちらから)
その他にも
傾いた家を直しつつ耐震補強をするなどの安心安全面も対策。
さらに70年先まで「時をつないで」くれるお家となりました。
ご依頼主さまより
「住み慣れた環境や、自身がこだわってきたものまでそのままに
できあがった家には、とても満足しています。
それまで古く不便だったキッチン、トイレ、お風呂や洗面台など、
やはり年齢が行くと使い勝手も変わりますので、古さ故の悩みもすべて解消され
さらにF-CONのおかげで夏も冬も、本当に快適に過ごせるようになりました」
との言葉をいただきました
ご友人や親せきの方々が訪ねてくれるたびに
皆さんと楽しく過ごすことができるお家となったようで
スローライフを満喫されております。