F-CON(光冷暖）のメリット　デメリット　～壁仕上げ編～

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最近蒸し暑くなってきましたね。まさにF-CON（光冷暖）日和です。

とこはるの家の壁紙について

F-CON（光冷暖）を導入する場合、ご理解いただきたいことがあります。それは、壁と天井の仕上げの素材は皆様お馴染みの一般の壁紙が使えないことです。

使える専用素材は、

①　漆喰　：白色のみ
②　壁紙　：2色
③　珪藻土：6色

基本この3種類の中から選んでいただくことになります。
理由としては、光冷暖システムはラジエーターパネルだけでなく、壁と天井も使って冷暖房するからです。

F-CON(光冷暖）は熱移動のメカニズムを利用した空調

ここで熱の伝わり方をご説明します。熱の伝わり方には３つの法則があります。

①　輻射
②　対流
③　伝熱

過去に学校で習ったような気もしますね…。

光冷暖はこの熱移動の種類の中でも、輻射熱をメインに利用しています。それでは輻射熱についてもう少し詳しくお話しします。

輻射熱とは

輻射熱とは赤外線の熱線（電磁波）によって直接伝わる熱の事です。つまり、高温の固体表面から低温の固体表面に、その間の空気その他の気体の存在に関係なく、直接電磁波の形で伝わる伝わり方を輻射といい、その熱を輻射熱と言います。

なんだか分かりにくいので例を挙げると…

太陽の自然な暖かさや、薪ストーブの熱なども輻射熱によるものです。寒い日に焚き火に当たると暖かくなるのは、焚き火から発せられる赤外線が直接人に届くからです。焚き火によって周りの気温が高くなったからではありません。
その裏付けとして、自分の前に人が来て焚き火の熱があたらなくなると、途端に寒くなってしまいます。周りの空気が暖かかったらそのまま暖かいはずですよね。

また、太陽のあたたかさも輻射熱に該当します。もし太陽が燃えているあの熱が直接地球に届いているのであれば、太陽に近いエベレストの頂上に登れば私たちの暮らす地上よりも暑いはずですが、実際はかなり寒いですよね。これは太陽から発生する赤外線は物体に当たって初めて熱エネルギーに変わるので、エベレストなどの山頂は地面が少ないので温まりにくく、地表面は面積が広いので温まりやすいということです。

輻射熱を利用した設備

輻射熱を利用している設備には床暖房やオイルヒーターなどが有ります。これは設備を温めて、そこから発生する長波長域の赤外線を発生させ、空気ではなく物体（人、床、壁、天井など）から暖める仕組みになっています。ほんのり暖かくて気持ちいい設備ですよね。
光冷暖も同じでラジエターパネルを温めてお部屋を暖めます。なーんだ、床暖と一緒じゃないかと思われるかもしれませんが仕組みは同じです。

しかし、F-CON(光冷暖）は光冷暖システムと言って熱の広げ方に特徴があります。

ラジエーターパネルから発される赤外線の波

ここでオイルヒーターを例に挙げると、オイルヒーターが置いてあるお部屋はほんのり暖かいですが、その部屋から出ると寒く感じます。
一方で、当たり前だと思われますが、光冷暖の場合は１台のパネルで最大３０畳ほど冷暖房可能です。（もちろん断熱がしっかりしているお家であることは大前提ですが…）

なぜそんなことが出来るのでしょうか？

それは先ほど熱の伝わり方のお話で触れましたが、赤外線は目には見えませんが電磁波という波の一種で熱を運んでくれます。光冷暖システムはその波を利用して、ラジエーターパネルと壁や天井の仕上げを特需な加工をすることによって波長を合わせてあります。
ワイングラスを声だけで割ってしまう人をテレビで見たことが有りますが、まさにあの現象で、ワイングラスが持っている固有の振動数に声で振動数を合わせることによってグラスが激しく振動（共鳴）して割れることと同じ原理です。
よって、熱源であるラジエターパネルの振動数に壁や天井も合わせることで壁や天井も冷暖房機として使っている所にこのシステムのメリットがあります。